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皆様、はじめまして!

音楽とアカペラを長年やっております、 ATSUSHI KOJIMA(こじこじ)と申します! この度は、「アカペラアドベントカレンダー2019」の 11日目の記事として書かせていただくことになりました!

#アカペラアドベントカレンダー

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10日目の、みちろーさんからバトンをもらいました! みちろーさんの記事、思いが伝わってきて素敵でしたねー! 何年も前から、BeatBoxer あんぼさんと活動されている アカペラの動画をよく見させていただいてました! こうやってつながれるのも、 このような企画があったからだと思います。 ありがとうございます!

その前に、ATSUSHI KOJIMA(こじこじ)って 「誰だ?こいつ?」ってなりますよね!笑 正直、アカペラのつながりがあまりないため、 なかなかの無名プレイヤーだと思います。 一応、長年音楽とアカペラをやってきたもので、 簡単にプロフィールを載せておきます!

【筆者のプロフィール】

兒嶋 篤 (こじこじ) |  ATSUSHI KOJIMA

1989年生まれ、岡山県出身。3歳からエレクトーンを習い、12歳からトロンボーン、ヴォーカルパーカッションを始める。中学高校では吹奏楽部に所属。その後、音楽大学に進学しバストロンボーンを専攻する。バストロンボーンを、中根幹太、白濱俊宏、原田直郎、ジル=ミリエールの各氏に師事。様々なジャンルの音楽に触れ研鑽を積む。大学在学中はクラシック音楽を学ぶと共に、ハモネプ出場者などと有志で結成したアカペラバンドに所属しライブ活動を行う。卒業後、イベント会社に入社し、1,700人収容のコンサートホールで事業企画と運営管理を担当する。現在は、香川県の音楽ホールに勤務し、ホール運営と自主事業などを担当している。2019年8月に香川県高松市で行われた、ボーカルアジアフェスティバルでは、開催ホールとして携わる。

[アカペラ・音楽活動]
アカペラサークルには所属せず、歌唱力のある音楽仲間に声を掛け、アカペラバンドを多数結成しバンド運営などを行っている。また、トロンボーンで吹奏楽・オーケストラの楽団に所属し、演奏会に多数出演、プロ・アマチュア問わず様々な交流を持つ。

ヴォーカルパーカッションでの活動は、今までの音楽経験と管楽器で培った表現力、アンサンブル力を生かしながら、ミュージシャンや楽器との共演などを多数行っている。2017年に、ジャズボイスドラマー&ボーカリスト 北村嘉一郎氏の個別レッスンを受講。アカペラ譜の編曲・アレンジ、学生指導なども行い、アカペラ形態での「音楽」を追求している。

うったて、(岡山 2014年〜)
NEO (東京 2014年〜)
NEO DREAMS (全国 2017年〜)

【今回記事を書くにあたって】

私は、アカペラサークルには所属せず、自分で歌唱力のある音楽仲間を探し集め、アカペラバンドを結成し長年活動してきました。 日本でアカペラ活動される多くの方は、大学のアカペラサークルがキッカケにアカペラを始め、社会人サークルなどでも活動されている方が多いかと思っています。様々なアカペラーとお会いしましたが、私のようにサークルなどには所属せず活動してきた人は、相当レアケースだと感じています。

今回は、自身のアカペラ人生と、音楽人生の一部分を振り返りながら、どのように私がアカペラに出会い、活動をしてきたのか、またその中で得てきたものは何かなど、皆さんにお伝えできれば思って記事を書くことにしました。 また、活動する中で、「アカペラ」と「音楽」のギャップ(ネジレ)に相当悩んできました。「アカペラ」と「音楽」について、自分なりに解釈し落とし込み、最近やっとその答えが見えてきたように思っています。それをこの機会に残しておきたいと考えています!

【筆者の音楽・アカペラとのあゆみ】

音楽との出会い

両親が音楽好きで、幼少期から音楽に沢山触れて育ったように思います。父親はブルーグラス(カントリー)をやっており、ドブロギターなどを弾くアマチュアミュージシャンで、常に音楽が周りにある環境でした。ブルーグラスというジャンルは、バンジョー、マンドリン、ドブロギター、フィドル(ヴァイオリン)、ウッドベースなどを用いて演奏するカントリーミュージックで、相当演奏スキルが要求されるため超絶技巧者が多いイメージを持っています。

ちなみに、あの有名なスヌーピーは、兄弟たちでブルーグラスのバンドを組んでいたという設定なんですよ!!

週末は上手なギタリストや音楽仲間と、音楽を通じて楽しんでいる姿をずっと横で見ていたのを覚えています。私は、3歳からエレクトーン・ピアノを習っていましたが、よく父親のギターと一緒に演奏していました。 そこでアンサンブルする楽しみを知ったのかもしれません。

アカペラとの出会い ~ ハモネプ黄金期 ~

中学時代は、日本中で「ハモネプ」ブームが起きた時代でした。当時は、出演者・撮影地などで地元の岡山県が多かったこともあり、食い入るように毎週テレビの前に座っていましたね。「ボイパ」に関しても、ビデオテープが擦り切れるまで見返したり、カセットテープに録音してスロー再生し、やり方を習得したのを覚えています。

中学での音楽活動は、吹奏楽部に所属したり、合唱コンクールの指揮者や伴奏者などをしていましたが、「ハモネプ」に憧れてどうしても自分でアカペラをやってみたい願望が強くなります。同級生を誘ってアカペラグループを組み、文化祭やライブハウスなどで披露していました。地元に帰って同級生と会うと、いつもその話題で盛り上がりますね。笑

「TAKE6」のCD

私の家族や親戚は、みんな音楽好きで、中学でアカペラをやっていると聞きつけた従弟が、1枚のCDをプレゼントしてくれました。それが、グラミー賞を受賞したアカペラグループ、TAKE6のCDでした。黒人6声による複雑なハーモニーは、自分の音楽キャパを遥かに越えたもので、衝撃を受けたのを今でも覚えています。

ヒューマンビートボクサー AFRA氏の登場

毎週放送されていたハモネプが放送が終了した頃、ヒューマンビートボクサーのAFRA氏が登場します。今まで日本では聞いたことのない、斬新でニュースタイルのリズムマシーンサウンドに、私も含め日本中のボイパ少年がトリコになっていたと思っています。また、ビートボクサー同士でグループを組み、演奏するチームスタイルもこの辺りから普及したと思っています。

楽器と共演し、ドラムとしてボイパをする

高校時代は、他校の音楽仲間とアカペラグループを組み、ハモネプ予選に出場したりと、なかなかの青春を送っていたかと思います。笑 吹奏楽部で汗水流す中、楽器ができる友人とボイパで共演し、文化祭やストリートライブで活動していました。

この頃から、ボイパはアカペラやソロで活動するものだけでなく、楽器のドラムの立ち位置で音楽活動できるということを明確にできたと感じています。

感性と音楽性

私がボイパと音楽をする上で、キーポイントになった1人のビートボクサーがいます。それは、当時モバゲーというものが流行しており、その中の音楽投稿機能で全国1位になった男性ビートボクサーでした。彼とは同い年で、2人でよく路上ライブをしていましたが、元々持っている感性が他とはズバ抜けて違っていて、今思い出しても鳥肌が立つほどの音楽性を秘めていたと思っています。

彼から得たものは大きく、この「感性」という言葉を深く考えるようになったのもこの頃だと思います。

【「アカペラ」で「音楽」を】

音楽の中で会話する

大学ではアカペラサークルはありませんでしたが、音大の先輩に誘われて、有志のアカペラバンドに参加させていただいたことで、本格的にアカペラにのめり込むキッカケとなります。

声楽科の先輩にハモネプ準優勝者がおり、その方を自然と囲むように、様々な音楽経験のあるメンバーが招集されたアカペラバンドでした。 練習時間は、専攻科がバラバラだったため、毎週水曜日、昼休みの10分間。限られた時間で話もできませんでしたが、一緒に演奏する音楽の中で会話ができる楽しみと、繊細な音が合わさって心がドキドキするあの感覚は、生涯忘れることができない時間だったと思っています。

練習時間ではないことを知る

練習時間10分で何ができるのか、と思われるかもしれませんが、全体で合わせる時間は、相手とのイメージや歌い方などを確認し合う場なのだと感じ取ることができました。練習時間が作れるなら、沢山練習した方が必然的に深い部分までアンサンブルできるとは思っていますが、それには限界があります

個々の感性・音楽性・音楽能力・性格・経験値などを、メンバーが全員が細かく分析できることが必要。また、その場ですぐ相手に合わせ、アンサンブルできる能力が、練習時間よりとても重要だと思うからです。

「アカペラ」に対する思いの変化

SNSやYouTubeが普及して、簡単に音楽を視覚として見ることができるように、時代が変わったのは、私が高校から大学にかけての頃だと思っています。大学在学中は、バストロンボーンを専攻しながらクラシック音楽を学び、沢山の演奏会に出演していました。

その一方、同級生とアカペラバンドを結成してハモネプ予選に挑戦したり、学祭やライブハウスで披露しその動画や音源をネットにアップする活動をしていました。また、アカペラでプロになった先輩方も多数おられることを知り、アカペラでつくる音楽を追求したいという想いが芽生えていきました。

【「アカペラ」を「音楽」にできない壁 】

社会人からアカペラを始める人はより少ない!?

社会人になり、本格的にアカペラをやってみたい。と思って、勢いだけはありましたが、全くうまくいきませんでした。実際のところ、在住している中四国エリアにはアカペラサークルというものが少なく、アカペラをやっている人口も少ないという現実が待っていました。

また、大学のアカペラサークルに所属していても、社会人になってアカペラを続けていく方は、1割以下ということを知ります。アカペラ経験者で社会人アカペラグループを結成するには、中四国エリアでは不可能だと考えるようになりました。

自身の音楽つながりから、アカペラグループを結成!

グループを結成するために、アカペラに興味がありそうで、歌唱力のある周りの音楽仲間200人〜300人ほど声を掛けました。また、ストリートライブやブッキングライブを見に行き、上手だなと思ったシンガーソングライターや歌い手に、声を掛けたりもしました。意外と反応は良く、アカペラをやってみたいと憧れを持っている人は、8割以上いたのではないかと思っています。

メンバー集めは地道な活動でしたが、継続的な活動ができるグループを組むまでに2年以上掛かったように思います。そして、その中で、様々な価値観で音楽に取り組んでいることを学び、バンド活動の難しさを理解することになります。

アカペラから音楽を始めた人の楽しみは「仲間とハモること」

アカペラバンドを結成するため、アカペラの沢山のイベントやライブに顔を出し、関係する様々な方と交流しました。そこで、1つ気づいたことがありました。

それは、アカペラから音楽を始めた人は、「仲間とハモること」に楽しみを得ているということでした。当たり前じゃないか??と思われるかもしれませんが、私の考えとは大きく違っていたと気づかされることになります。

楽しみの相違点

もちろん「仲間とハモること」は大切ですが、それは当たり前のことで、私は「アカペラを使って音楽をすること」に楽しみを持っていました。

「音楽」をするという意味がどういうものかというと、どのように相手に伝えるか、聞いてくれている人にどれだけ感動を与えれるか、各々の歌声と歌唱力で魅了させれるか、歌詞を伝えれるか などで、それをアカペラという形態でやることに楽しみを求めていました。

アカペラバンドの運営と存続の難しさ…

今までいくつかアカペラグループを結成してきましたが、サークルに無所属のメンバーで社会人バンドを存続させていくのは、相当難しいと考えます。仕事をしている中で、遠方から5~6人の予定を合わせ、1・2回の練習でステージに持っていける実力を持ったメンバー。そんな人は、なかなかいないものです。笑

私の結成したアカペラグループは、アカペラ以外の多方面に活動する音楽経験者が集まっていたため、幸いにも各々がそれを理解できていて、ある程度は実現できていたのかもしれません。ただ、スケジュール調整管理、編曲アレンジ、楽譜作成、パート別練習音源の配布、ライブ決め、広報など、1人ですべてやっていた時もありました。楽曲の編曲は、1年で30曲以上仕上げたこともありましたね。笑

そこまで力をいれていたのは、メンバーに余計な負担をかけてしまい、せっかくできたアカペラをやめてほしくなかったのと、良い音楽を実現したいという思いが強かったからだと思います。

音楽の方向性とベクトルの違い

集団で音楽をやっていると必ず起きる問題だと思います。特にアカペラは演奏形態であり、音楽ではオールジャンルになるかと思います。範囲が広いと、問題点も多くなるように、様々な意見が飛び交いました。

方向性の違いでは、音楽性・感性・好む音楽が違うという初歩的なものもありますが、時間とお金が無駄だから上手い人としかやる意味がない、お金を取るライブは全般的に出演はしない、など様々な意見がありました。

ベクトルの違いでは、趣味の中のアカペラの順位が何番かで変わるということ。5番目までに入っていない人は、基本的に問題が起きて脱退となったことが多いと感じています。

アカペラをするには音楽経験・楽器経験があった方が良い

アカペラは楽器を使わず、声のみで作り上げる音楽だと思いますが、音楽経験と楽器経験は必要だと思っています。アカペラのオリジナルソングでない限り、カバーする原曲は楽器で演奏されています。アカペラは伴奏も声で表現しますから、原曲を採譜し編曲したものを歌うだけでは、意味がないと思っています。楽器の特性を理解し、どのように演奏しているのか、それを自分がどのように歌っているのか、またその特性でこういうグルーヴが出ているというところまで理解した上で、新しくアカペラに落とし込む必要があると思っているからです。

そして、楽譜やコードを読む力、ハーモニーの作り方、アンサンブルするための音程・アインザッツ・リズムの置き方など、音楽経験、楽器経験の中から習得でき、その沢山の引き出しから、音楽の全体的なイメージを早く作れると思っています。

様々な楽器を学ぶことでアカペラに活きる ~ Naturally7 ~

沢山プロアカペラグループがある中で、今回は「Naturally 7」 を紹介しておきます。聖歌隊出身の黒人で結成された7人のアカペラグループで、歌唱力も抜群ながら全員がビートボックスを演奏でき、様々な楽器の音を真似て、ソロパフォーマンスなどもするという驚異的なアカペラグループです。 彼ら自身も楽器を演奏でき、かつ楽器の特性をよく理解しアンサンブルをしていて、様々なスタイルのバッキングに瞬時に対応できる能力を持っています。

【「アカペラ」で「音楽」をつくるという夢を現実に】

「Pentatonix」との出会いと音楽性への憧れ

アカペラバンドを自力で多数結成し活動してきた訳ですが、自分の中で納得いく音楽ができていませんでした。そんな中、バンドメンバー仲間からアメリカのアカペラ番組「Sing Off」を紹介され、「Pentatonix」に出会う事になります。自分の理想とする音楽がそこにはあり、同世代の彼らが創り出す音楽に魅了されてしまいました。

アカペラをやっていない音楽仲間から、最近これにハマっているから聞いてみて!と突然連絡があり、それがPentatonixだったことがあります。笑 それほど、アカペラ業界、音楽業界が注目していたのではないかと思いますね。

特にビートボックスのケヴィン氏は、自分と同い年で、厳格なクラシック音楽の基盤に、自由で表現豊かなビートボックスを奏でる姿に、自分を重ねることができ、憧れを抱くようになります。

また、彼らのライブに3回行き、演奏方法や個々の音楽性などを相当研究しました。

「Pentatonix」が何故評価されたのか!

全員めちゃくちゃ歌が上手いから!! アカペラに興味がない方は、一般的にそれでも良いと思いますが、もう少し深く書いておきますね。笑

Pentatonixは、彼らが作り出すアカペラではなく「音楽」が評価されたんだと思います。それはどのようなところからきているのか、まとめて書き出してみました。

・個々の感性、歌唱力、対応力の高さ
各々が専門に音楽を勉強している
・音楽経歴と楽器経験の豊富さ
・即興能力や初見能力の高さ
・クラシックからデジタルサウンドまで演奏できる幅広さ
・ソロ志向でありながら、アンサンブルができる
・お互いの良いところを深く分析し、言葉で尊重しあえる
・共通理解としてハーモニーよりも、グルーヴを優先して演奏している
・あくまでアカペラであり、音楽を生み出している
・年齢を感じさせない、意思とメンタルの強さ

バンド活動において、すべて必要な項目だと思いますが、Pentatonixはそれを一瞬で成し遂げた奇跡のグループといっても良いと思っています。

特に最後の項目が、私の中では特に驚いている部分で、簡単にやっているように見えますが、相当強い意思とメンタルがないと、普通の一般人は耐えきれないと思っています。笑  これは演者として音楽を仕事にする難しさで、私は少しですが今までの経験の中から感じ取ることができました。

彼らのすごさと音楽思考が分かる動画を貼っておきます。

「Pentatonix」のような音楽性を目指し東京へ

東京でプロのジャズドラマー&ボーカルで活動する、尊敬できる音楽性を持った大学の先輩と意気投合し、Pentatonixのような音楽がしたいという強い意志を持って、東京でアカペラバンドを結成することになります。

ここで勘違いしないでいただきたいのが、Pentatonixの熱狂的なファンではないということ。そして、曲がめちゃくちゃ好きということでもないことです。笑 つまり、彼らの「感性と音楽性」に憧れていました。

その先輩の東京でつながりのある、R&B、ソウル、ジャスなどのライブで活動するソロボーカリストを中心にメンバーを集めました。また、私は岡山県に在住していましたが、ネットを介してメンバーを募集し、全国から東京に集まれる人を限定に、300人ほどコンタクトを取ったと思います。その先輩と合わせて、リサーチだけで言えば、数万単位になるんではないかと思います。笑 それほど、アカペラで「音楽」をできる音楽仲間を求めていました。

アカペラサークルが盛んな印象の東京に行ってみて

関東方面は多数アカペラグループの募集などが出ていたり、大学・社会人サークルも多いので、アカペラ経験者を中心に東京でメンバーを探せば、自分たちのが求める音楽性や方向性を持ったアカペラ仲間がすぐに現れると思っていました。それがどうだったかというと、全くと言っていいほど現れませんでした。笑  人口は全く違いますが、割合的には中四国エリアの状況と同じだったのです。

上手なバンド、サークルも沢山あるのだと思いますが、最初書かせていただいたように、「仲間とハモること」の方に重点が置かれていて、「音楽」にまで持っていける人は全体の極少数だということを気づいてしまいました。これは相当自分の人生において、頭を抱える出来事だったと思っています。

ライブ前に連絡が取れなくなり脱退する!?

東京でメンバーが4人揃った時、アカペラとは無縁のメンバーしかいませんでした。 時間に限りもあり細々と活動するため、ブッキングライブなどを東京のライブハウスで行なったりしていました。私は、格安夜行バスで3ヶ月に1回は、岡山と東京を往復していたと思います。ライブ前日に集まり、翌日本番という即興型のスタイルでなければ成立しない演奏スタイルを取っていました。

加入希望で応募してきた、大学生・社会人のアカペラ経験者を加入したことがあります。4人ほどいましたが、バンドの趣旨を説明し、納得いただいた上で参加したと思うのですが、突然連絡が取れなくなったり、ライブ前日に脱退表明をされて会場に来なかったりなど、アカペラや音楽、バンド活動を行う上でのマナーも守れない人が多かったのは事実です。 ライブ前日、夜行バスの中でメンバーが消えたときは、さすがに「おいッww 意味わからんww」となりましたね。

全ての方が同じとは言いませんが、自分が楽しめなくなったり、面倒なことが起きると、相手のことを考えず、バンドや仲間を簡単に切ってしまう人が世の中は多いことを知ってしまいました。

続けていれば同じ価値観を持った仲間が、ふッと現れる…

東京で募集を始めて、4年が経っていました。 私を含めメンバーは3人。その3人は結成した当初と同じメンバーです。 正直、もう現れないのではないかと思っていましたが、 2017年に、同じような音楽性・方向性を持った音楽仲間がふッと現れたのです。私だけでなく、メンバー全員が「これだ!」と感じたと思っています。

そして、なぜかアカペラサークル出身者は、その中には1人もいませんでした。 アカペラサークル出身者がいるのが当たり前の、このアカペラ業界で、音楽経験者のみでアカペラバンドが成り立っているというのは、まさに夢の集まりだと思っているからです。

個々の夢が集まる場所 ~ NEO DREAMS ~

現在、私が所属している「NEO DREAMS」というアカペラバンドは、「アカペラで音楽を追求したい」という、熱烈な想いを抱いたメンバーが集結した、私のアカペラ人生の集大成になると思われるアカペラバンドです。

音楽大学出身者3名、ジャズシンガー、ストリートシンガー等の、女声3人・男声3人の歌唱力と特徴のある声を持った6人で構成されています。また、メンバー全員が、鍵盤・弦・管・打楽器等の楽器を演奏することができ、クラシック、ジャズ、ポップス、ロック等、様々なジャンルを好みます。

在住地は全国バラバラのため、毎回編成とアレンジを変えてライブに出演しています。 これは各々が音楽に真剣に向き合い、精神的にも音楽的にも対応力が無ければ容易く出来ないことだとメンバー全員が自負していることです。

NEO DREAMS
Baby Don’t Cry / 安室奈美恵  (Original arrangement)

感性を大切にしながら「音楽」として「アカペラ」に取り組めるスタイル

「NEO DREAMS」は、その都度バンドに即席で参加するというイメージで、基本解散という概念も持っていません。ライブ前日か当日に1度だけ練習を行い、ステージに立つスタイルを取っています。 本番の2週間ぐらい前までには、楽譜とパート音源を作成し共有するようにしています。事前に曲の解説を送り合い、音楽投稿アプリnanaなどを使って実際に歌い、全体イメージを皆で作っていきます。初見能力や曲の読解が早いこともあり、そのスタイルで活動できるのだとは思っています。

音楽をつくるためには、この事前作業を短時間で切り抜くことができるかが、カギになるのではないかと考えています。アカペラは、縦ライン(アインザッツ)・横ライン(音程・ピッチ)を揃えることばかり注意してしまったり、発声方法・編曲アレンジを研究している人が多いように思います。全て正解だとは思いますが、最終的な向かう矛先は違う部分ではないのかと思っています。

【音楽とアカペラをやってきて見えてきたもの】

皆様、ここまで長文読んでくださり、ありがとうございます!!

「アカペラ」で「音楽」する夢を求めて試行錯誤してきた私の音楽人生でしたが、 その夢を少し実現できている今、最後にお伝えしておきたいことが3つあります。

① 仕事柄、音楽とアカペラについて考えること

私は仕事で、500人〜2,000人規模のコンサートホールに勤務し、運営管理をしながら自主事業などを担当しています。一流のアーティストがツアーで回ってくることも多いですし、地域の演奏会・発表会・講演会などを、長年近くで寄り添いマネジメントとサポートしてきました。

様々なアーティスト(歌手)の公演に長年携わって働く中で、気づいたことが1つあります。それは、「お客は歌を聞きに来ている」ということです。

当たり前だろ!とツッコまれるかもしれませんが、一般のお客さんを取り込むには、「歌」を届けないといけないということです。そこが、アカペラをする上でも重要なんじゃないかと思う部分の1つです。

「うますぎ!!」でも、「くそ下手!!」でも、どっちでも良いんです! 人の心に突き刺さるような感動を与える歌を歌えているか、歌で相手をハッピーにさせたり元気を与えたりできているか など、相手に届く歌が歌えているのかが、アカペラの発展と進展につながると個人的に思っています。

② アカペラの指導体制と音楽としての評価

アカペラに長年関わって思うことは、音楽指導者やプロミュージシャンから、アカペラを通じて音楽を指導される環境が整っていないことです。 アカペラのプロに限らず、あらゆるジャンルのボーカリストや声楽家、楽器を扱うミュージシャンなど、専門的に活動している方から音楽を教えてもらう環境はあるべきだと思っています。

地元で有名な中学高校の音楽の先生とかでも良いと思うんですよね。音楽大学や音楽事務所のレッスンレベルを求めている訳ではありません。私はアマチュアがアマチュアを指導する環境はベストではないと考えています。 すでに様々な取り組みをされている団体やサークル等もあるかと思いますが、一部に過ぎないと感じており、そういった裾野をあげていく必要があると感じています。

また、アカペラの評価における考え方もそれによって変化が生まれていき、アカペラがしっかり「音楽」として評価されるような動きになればよいなと常に考えています。しっかりできたレールに乗り、様々な路線の切替ができるようになれば、また新しい世界が広がっていくのかなと考えています。

③ 「アカペラ」で「音楽」をつくる未来!

アカペラという形態を発展させるためには、アカペラで音楽をすることが前提にあると思います。視覚的要素も必要ですが、多くの人がアカペラという言葉を知った現在、次はアカペラで「伝わる音楽」を残していかないといけない時代だと思います。

音楽は「ハート」です。そう、「心」です。

そして、音楽には「味」が必要です。

味のある音楽を心からできた時、相手にも共感を与えることができると、私は音楽経験の中から得たことです。

【アカペラと音楽人生の1つの答え】

最後になりましたが、これを読んでくださった皆さんは

「アカペラ」で「音楽」していますか?

これが私の質問であり、長年やってきて出た答えです。

個人的に感じているのは、ここ数年でアカペラ業界がそれに気づき始めていて、 少しずつですが、全体が動いているような気がしています!! 新しい根を育てるために、今何ができるか沢山考えて、 良い未来になることを願っています!!!!

長文、お付き合い、ありがとうございました!

以上で、今回の記事はここまでにしたいと思います! 私のアカペラと音楽人生を振り返ってみましたが、いかがでしたでしょうか。 こういった活動や考え方があるんだなーぐらいで、 頭の片隅に置いていただければ嬉しいですし、 少しでも皆さんのアカペラと音楽ライフがプラスになれば幸いです! 改めて、読んでいただき、ありがとうございました!

さて、アカペラアドベントカレンダー2019、まだまだ続きますよーー!

12日目のライターは、ぴーなっつ さん!! “曲の調”について、熱く語ってくださるみたいです!楽しみだーー!! アカペラアドベントカレンダーの記事一覧は、下記よりチェックできます! #アカペラアドベントカレンダー acappel.love/creative/2499 是非、他の記事も沢山読みまくっちゃってください!! 今回は、ありがとうございました! 皆さん、良い音楽を!!