【ライブレポ】2019/11/27 Rajaton Japan Tour 2019 @狭山市市民会館【アカペラアドベントカレンダー2019 2日目】

この記事は、「アカペラアドベントカレンダー2019」の2日目の記事です。

◆アカペラアドベントカレンダー2019 URL
acappel.love/creative/2499

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ライター紹介

きっとアカペラアドベントカレンダーを通して初めて私の記事を読んでくださる方もいらっしゃるかと思いますので、簡単に自己紹介をしたいと思います。

・2019/12/2現在、28歳
・King of Tiny Room(kingoftinyroom.net)代表
・ACAPPELLER.JP(acappeller.jp)所属
・現在、精力的に活動しているバンド
→suisai(suisaiacp.com
→osco;picaro(oscopicaro.com
・その他にもいろいろな人と企画しながら、楽しく音楽活動中

…すみません。長くなりそうですし、本題じゃないので、最後は端折りました(笑)

それでは早速、Rajatonのライブレポートを書いていきたいと思います。

今回は、要素でまとめる感じではなく、思ったことをどんどん羅列していく形式で書いていこうと思います。

話題が右往左往して若干見づらいかもしれませんが、根気強くお読みいただけたら幸いです。

 

ステージは二部制でした

まずは、ステージのボリューム。

ステージプログラムは二部制が取られており、各部40~45分程度の長さで、間に15分間の休憩が入りました。

全て合計すると100分程度のステージでした。

休憩ありだと、聞く方からしたら集中力が戻るし、演者側も一旦休めるメリットがありますよね。

Rajatonのように洗練されたハーモニーが売りのグループがワンマンでパフォーマンスをする場合は、休憩時間はかなり重要なのではないかと思いました。

 

日本語対応に驚いた

私は今までRajatonの音楽にあまり触れる機会が無く、メンバーそれぞれの名前や特徴などは存じ上げないのですが、それでも今回のライブレポートを書こうと思ったのにはいろんな理由があります。

その一つが、全員が日本語で挨拶をする、という粋なMCでした。

私たちは、外国人のライブを見るときに、少なからず「MCは英語なんだろうな」と予想すると思います。

それが、今回は全員、日本語で「Rajatonの○○です。よろしくお願いします。」とそれぞれ挨拶をしているのを見て、それだけで感動をしてしまいました。

そのうちの一人は、「日本語、少し話せます」と、他の話題も日本語で話しているのを見て、さらに感動してしまいました。

英語でMCをする場面は、なんと背後にプロジェクターがあり、そこに日本語字幕がリアルタイムで表示される、という演出までありました。

MCに台本があるのでしょうね。

こういった細やかなところにも、Rajaton(及びそのスタッフ)のこだわり、作り込みの質の高さを感じました。

 

PA(音響)はやっぱりすげえ

先日のThe Real Groupのライブでも強く感じたことなのですが、音響技術・PAさんの働きは、今回のライブでも一際輝いていました。

※The Real Groupのライブレポートはこちら(acappel.love/live/1990)からご覧になれます。

今回、特に強く感じたのが、「曲中の音響の変化」です。

具体的にいうと、曲中の雰囲気に応じて、リバーブやディレイを巧みに利用して、その雰囲気をうまく増幅しているように感じました。

それから、これはおそらくなんですが、個別トラックごとにもエフェクトの有無・程度を変えていたように思います。

これは流石に、グループの演奏をよく知っているPAさんじゃないとできないだろうなあ、と思いました。

いや、もしかしたらプロならある程度臨機応変にできるのかもしれないのですが、とにかく、ここにもとても感動しました。

音響は、パフォーマンスをする上で核になる要素の1つなので、改めて、蔑ろにすべきではないことを強く感じました。

 

シラブルの揃い方が異常

プロのミュージシャンに対して「異常」という言葉を使うのは憚られる部分がありますが、それでも、短い言葉で端的に感じたことを伝えるには、「異常」という言葉を使わざるをえないほど、シラブルが揃いすぎていました。

特にユニゾンで歌っているようなところでは、まるで1人で歌っているかのような揃い方でした。

もはや1人で歌えば良いんじゃないか、というツッコミが飛んできそうですが、あれはもはや、「複数人で歌っているという奇跡を楽しむエンターテイメント」だったのかもしれません。

 

まるで室内楽

Rajatonといえば、私はソプラノの方の声が一番特徴的に感じるのです。というか好きです。

特に、コーラスに回っている時の、「ア母音」の声が好きすぎます。

あの、オーボエのような音はどのようにして出されるのだろう、と、生で聞いてさらに興味が湧きました。

Rajaton全体でいうと、(声楽×器楽×ポピュラー音楽)÷3みたいな感じで、各音楽の成分をうまく演奏に昇華している感じがありました。

やっぱり音源でのみ聞くのと、生で見るのでは、たとえ同じ人たちの演奏だったとしても、感じるものが全然違うなあ、と改めて思いました。

 

合わせるときは「呼吸」

これはThe Real Groupの時にも感じたことなのですが、Rajatonも、それぞれの呼吸を意識して合わせているように感じました。

呼吸の主導権は、主旋律奏者に合わせているような感じがしました。

パフォーマンス中の隊形移動で、前後になることがあり、アイコンタクトが絶対不可能な状況下においても、入りが全く崩れていなかったのを目の当たりにして、やはり耳と意識を鍛えるトレーニングはしているんだろうな、と思いました。

 

ビブラートも計算され尽くされているように感じた

主旋律を歌う時と、コーラスに回る時で、明らかにビブラートの差は感じました。

やはりビブラートを使用するとその旋律が目立つのでしょうか、基本的には主旋律以外の奏者はあまりビブラートを使用していなかったように思います。

主旋律の中でも、ビブラートが有効な部分に限定してビブラートを効果的に使用している感じがしました。

 

男女3人ずつは、とても見栄えが良い

これは衣装や見た目の話になってしまうのですが、男女3人ずつ、というのが個人的にはとても素晴らしく見えました。

均整の取れたビジュアルが好きなのかもしれません。

そういう意味では、Pentatonixなんかも、ベーパーが外にいて真ん中3人がボーカリスト、となっていることが多く、均整が取れている気がします。

ここら辺はそれぞれの好みなんかもあると思うのであまり深く言及はしませんが、今まで自分はあまり見え方についてそれほど強い意識を持ってこなかったので、今回感じたことは、自分自身にとってとても新鮮でした。

 

強弱表現の付け方が自然

これは全世界のアカペラグループでRajatonがおそらく1番優れているんじゃないか、と感じた技術の高さの1つが、強弱表現(ダイナミクス)の付け方です。

驚くほど自然で、気付いたら強くなってるし、気付いたら落ち着いている。

きっとこれには他の要素もいろいろ混じっていて(例えば、重ねた音が倍音レベルで調和している、など)、一概に強弱表現だけの話には収まらないのかもしれませんが、「わざとやってる感」が全然無いのは本当に驚きました。

この辺りは文章で伝えるのが非常に難しいですね…機会があればぜひ、生でライブを見て欲しいです。

 

日本語の歌も歌っていた

事前に配布されたプログラムには、演奏する曲目が予め記載されていたのですが、プログラムに記載が無かったJ-POPの曲も、1曲演奏していました。

この歌が始まった途端、会場は少々の響めきと歓声に包まれていました。

これはRajatonだからでは無く、外国のミュージシャンが日本語で歌を歌う時に結構見られる現象なのですが、日本人独特の、言葉のしゃくり要素は極限まで削ぎ落とされていたというか、言葉というよりも音として歌っているな、という印象を受けました。

日本語の曲を歌ってくれるとは思っていなかったので、それだけでもとても感動ものだったのですが、逆に日本人はどうして歌う時にしゃくるのだろう、という素朴な疑問を持ちました。

 

レコーディング音源とは調を変えている曲もあった

Rajatonの代表曲といえば、やはり「Butterfly」が思い起こされます。

今回のライブでも歌ってくれたのですが、レコーディング音源の調(B)よりもキーが「+2」の調(D♭)で歌っていました。

これもプロのライブあるあるだと思うのですが、しばしばレコーディング音源の調とは異なった調で、ライブで歌う光景を目にすることがあります。

これはやはり「LIVE ver.」としての意味合いを強めるためなのでしょうか?

プロが調を変えて演奏する意味を、改めて考えてみようと思いました。

 

やっぱりRajatonはすごい

ここまでいろいろな観点からRajatonのライブの感想を述べてきましたが、おそらく会場にいたお客さんのほとんどは、とても素晴らしいアカペラを見にきたのではなく、「Rajaton」を見にきたのだと思います。

きっとそれってすごいことで、日本においては、「アカペラというジャンルはよく知らないけど、ゴスペラーズは知ってる」という状態に似ているのかな、と思います。

MCでも行っていたのですが、フィンランドでは、Rajatonがクリスマスソングを歌い始めると、国がクリスマスモードに入る、的なことを言っていました。

これってとてもすごいことで、1つのグループが与える影響の大きさがよく分かりますね。

自分自身も、様々なミュージシャンや個人から影響を受け、そして時には誰かに影響を与えることもあるかもしれない、と思いながらアカペラを続けています。

今回、間近でRajatonの音楽を感じられたことは、これからのアカペラ人生において大きな財産になると思います。

 

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アカペラアドベントカレンダー2019、まだまだ始まったばかりです!

明日は、アレンジャーの会(twitter.com/arrangernokai)より、ヴェルディくん(twitter.com/verdy_lavoce)が担当です。

アレンジャーの会で行ったアクティビティについての紹介をしてくれるようです。

アカペラアドベントカレンダーの記事一覧はこちら(acappel.love/creative/2499)よりチェックください。

ではでは!